オーロラは地上100km以上の上空で起きる放電現象。太陽からの太陽風とともに吹いてくる帯電性の粒子と、酸素や窒素が上空でぶつかり合った時に発する光がオーロラです。
北半球では北緯60~70度にはさまれた磁北極を中心とした楕円形のドーナツ状の部分の地域「オーロラベルト(帯)」がオーロラの出現しやすい緯度です。
日照時間が短くなる9月〜4月上旬が観測に適しています。オーロラは真冬に出るものと思われがちですが、実際は一年中上空に出現しています。しかし、空が暗くなければ私たちの肉眼で見ることはできません。夏、白夜で夜が暗くならない北極圏では、9月以降にやっと夜が暗くなる季節が訪れ、オーロラのシーズンが到来します。
オーロラは高度100〜500kmの上空に出現しますが、その下にそれを遮る雲があってはオーロラを見ることはできません。オーロラ観測には晴れていることが条件となります。
オーロラは地表から100~500kmの電離圏といわれる場所に現れます。ちなみに飛行機は高度約10km、気象現象が起こる対流圏が0〜9/17km、オゾン層が10〜50kmに位置します。
オーロラは一度たりとも同じ形、色をしたオーロラに出会うことはありません。刻々と色・形ともに変化していくところも神秘的な魅力です。
オーロラの光は太陽から飛来した太陽風が衝突する原子・分子の種類によって異なります。出現する100〜500kmの層には、主に酸素と窒素が含まれており、高度によってその密度が異なります。酸素と衝突すると赤と緑を、窒素と衝突すると赤と青を放出します。例えば、高度500kmぐらいの高い高度では、酸素原子の密度が高いので、赤色が発光しやすく、中間の高度には酸素と窒素が発光した赤と青と緑が混じり、緑白色に。高度100km付近では大気中の分子の密度が高すぎて酸素が発光できず、窒素が発光する青と赤が混じったピンク色や紫色となります。オーロラは極地に集まることが分かっています。つまり極地に集まるオーロラを観る位置や角度で形が変化します。形は観測地点、活動レベルによって右記のように分類することができます。